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2011年 プロオケ指揮者デビュー時に書いた曲目解説(のちに震災で曲目変更) [活動]

千葉日本大学第一高等学校、日本大学文理学部ドイツ文学科卒業。聖徳大学通信教育部児童学科卒業見込み。2007年、村方指揮法教室へ入門。作曲を佐々木邦雄、ピアノ表現演奏法を宮下祐子、クラリネットを林啓太、声楽を山崎弘光、吹奏楽指導法を木村徳治、山﨑彰一の各師に師事。芸術総合教育と学問・児童教育の志塾運営を目指し、自主研修のため2012年より渡欧。ブログにて「齋藤指揮法の真実、村方千之の教え」を執筆中。今回ソリストに中学時代からの同級生であり、兄弟子である宮林英介氏を迎え舞台に立つ。

ベートーヴェン/ 「プロメテウスの創造物」序曲
The Creatures of Prometheus Overture Op. 43(1801)
Ludwig van Beethoven(1770-1827)

ベートーヴェンは生涯で2作のバレエ音楽を残している。この曲は振付師のサルヴァトーレ・ヴィガーノとの密接な協力によって生まれ、1801年に作曲された。同年3月にウィーンで初演され、好評を博したが、現在は序曲以外ほとんど演奏されることはない。このバレエ音楽は、ドラマと舞踊と音楽の緊密な結びつきを実現しようとする、きわめてモダンな意図が秘められている。当時既に詩人ゲーテとシラーのあいだで論議されていた、一種の「総合芸術作品」の趣をもつ例となった。
曲の題材はギリシャ神話に登場するプロメテウス。彼は神の怒りに触れて天界を追われた後,神々の姿に似せて人類を創造した。つまり、「プロメテウスの創造物」とは人間。彼は天界から火を盗み出し人類に伝えた。バレエ音楽の物語は、原作が残っていないため、詳細は知られていないが,神話とは異なり、啓蒙的な思潮を表現したものといわれている。
序曲はハ長調、4分の3拍子のアダージョの導入部と、アレグロ・モルト・コン・ブリオ、ハ長調、2分の2拍子の展開部を欠くソナタ形式の主部から成る。演奏時間は約5分。バレエ全曲は約1時間を所要する。

アルブレヒツベルガー/トロンボーン協奏曲
Concerto per Trombone (1769)
Johann Georg Albrechtsberger (1736-1809)

 ヨハン・ゲオルグ・アルブレヒツベルガーはディッタースドルフ、ハイドン、モーツァルト等と同時期のウィーン古典派に属する作曲家、理論家で、1793年からはシュテファン大聖堂の楽長も務めた。その門下からベートーヴェン、フンメル、チェルニー等を輩出し、彼の名は教育者としてのみ音楽史に挙げられる機会が多いが、フックスの流れを汲んだ厳格な対位法による宗教曲には秀作も数多い。このトロンボーン協奏曲は、彼がシュテファン大聖堂の楽長になる以前の1769年にアルト・トロンボーンとヴァイオリン2部、通奏低音のために書かれたものである。

I. アレグロ・モデラート 4分の4拍子
II. アンダンテ 4分の3拍子
III. フィナーレ アレグロ・モデラート 4分の2拍子
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